RAIDとは?レベルごとの特徴や用途を解説!

知っておきたい!RAIDの基本と各レベルの特徴を徹底解説

大切なデータを守り、さらにアクセスを高速化したいと考えたことはありませんか?RAID(Redundant Array of Independent Disks)は、複数のディスクを巧みに組み合わせることで、データの信頼性やパフォーマンスを向上させる技術です。しかし、RAIDには様々な「レベル」があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。この記事では、RAIDの基本的な概念から、各レベル(RAID 0, 1, 5, 6, 10, 50/60)の特徴、そして最適な用途まで、初心者にも分かりやすく詳しく解説します。あなたのデータストレージ選びの参考にしてください!

RAIDの基本概念

RAIDは、複数の物理ディスクをまとめて、あたかも一つの大きな論理ディスクとしてシステムに認識させる技術です。これにより、主に以下のようなメリットが期待できます。

  • 🛡️ データの冗長性向上:一部のディスクに障害が発生しても、データを保護し、失われるリスクを低減します。
  • ⚡ パフォーマンス向上:複数のディスクに同時にアクセスすることで、データの読み書き速度を改善します。
  • 💽 ストレージ容量の拡張:複数のディスクを束ねることで、大容量のストレージ領域を確保できます。

RAIDには様々なレベルが存在し、それぞれデータの保護方法やパフォーマンス特性が異なります。代表的なRAIDレベルについて、次で詳しく見ていきましょう。

RAIDレベル別 特徴比較一覧

RAIDレベル 速度 信頼性 実効容量
(10TB HDD x8台構成時)
主な特徴
RAID 0: ストライピング × 80TB (100%) 読み書き速度が非常に高速。ディスク1台の故障で全データ損失のリスク。容量効率は最大。
RAID 1: ミラーリング 40TB (50%) 高い冗長性。1台のディスクが故障してもデータは保護される。容量効率は低い。
RAID 5: ストライピング + パリティ 70TB (87.5%) 速度と冗長性のバランスが良い。1台のディスク故障に対応可能。パリティ用にディスク1台分の容量を使用。
RAID 6: ストライピング + ダブルパリティ 60TB (75%) 高い冗長性。2台のディスク故障に対応可能。パリティ用にディスク2台分の容量を使用。書き込み速度はRAID 5より若干低下する場合あり。
RAID 10 (1+0): ミラーリング + ストライピング 40TB (50%) RAID 1の冗長性とRAID 0の速度を両立。高コストだが高性能・高信頼性。容量効率は低い。

凡例:
速度: 最速 / 信頼性: 高い
速度: 速い / 信頼性: 普通
速度: やや遅い/普通
× 信頼性: 低い

🚀 RAID 0: ストライピング

RAID 0 ストライピングの仕組みを示す図

特徴

  • データを複数のディスクに分散して同時に書き込む(ストライピング)。
  • 読み書きアクセスが大幅に高速化される。
  • 冗長性は一切なし。構成ディスクのいずれか1台が故障すると、全てのデータが失われる。
  • 構成ディスクの総容量を全てデータ領域として使用できるため、容量効率は最も高い。

メリット

  • 👍 圧倒的な読み書き速度の向上。
  • 👍 ディスク容量を無駄なく最大限に活用可能。

デメリット

  • 👎 冗長性が全くないため、1台のディスク故障で全てのデータが失われる。
  • 👎 データのバックアップは別途必須。

🛡️ RAID 1: ミラーリング

RAID 1 ミラーリングの仕組みを示す図

特徴

  • 同じデータを2台以上のディスクに同時に書き込む(ミラーリング)。
  • 1台のディスクが故障しても、もう一方のディスクにデータが残るため、システムは稼働を継続できる。
  • 読み込み速度は構成によっては向上する場合があるが、書き込み速度は単一ディスクと同等か若干低下することがある。
  • 使用可能な容量は、構成ディスクの総容量の半分(2台構成の場合)になる。

メリット

  • 👍 高いデータ保護性能。ディスク障害時にもデータ損失のリスクが低い。
  • 👍 ディスク故障からの復旧が比較的容易。

デメリット

  • 👎 使用可能な容量が物理ディスク容量の半分になるため、容量効率が悪い。
  • 👎 ディスクコストが比較的高くなる。

⚖️ RAID 5: ストライピング + パリティ

RAID 5 パリティ付きストライピングの仕組みを示す図

特徴

  • データと誤り訂正符号(パリティ)を複数のディスクに分散して書き込む。
  • 最低3台のディスクが必要。
  • 1台のディスクが故障しても、残りのデータとパリティ情報からデータを復元可能。
  • 読み込み速度は比較的速いが、パリティ計算のため書き込み速度はRAID 0に比べてやや低下する。
  • 使用可能な容量は「(構成ディスク台数 - 1) × ディスク単体の容量」。

メリット

  • 👍 RAID 1よりも容量効率が良い。
  • 👍 1台のディスク故障に対する耐性がある。
  • 👍 比較的良好な読み込みパフォーマンス。

デメリット

  • 👎 パリティ計算により、書き込み処理に負荷がかかる場合がある。
  • 👎 ディスク故障時のリビルド(再構築)に時間がかかり、その間はパフォーマンスが低下し、冗長性もない状態になる。
  • 👎 2台以上のディスクが同時に故障するとデータを損失する。

💪 RAID 6: ストライピング + ダブルパリティ

RAID 6 ダブルパリティ付きストライピングの仕組みを示す図

特徴

  • RAID 5の拡張版で、2種類(または2重)のパリティ情報を生成し、異なるディスクに分散して書き込む。
  • 最低4台のディスクが必要。
  • 同時に2台のディスクが故障しても、データを復元可能。RAID 5よりも高い冗長性を持つ。
  • 書き込み時のパリティ計算がより複雑になるため、RAID 5よりも書き込みパフォーマンスが低下する傾向がある。
  • 使用可能な容量は「(構成ディスク台数 - 2) × ディスク単体の容量」。

メリット

  • 👍 非常に高いデータ保護性能。2台のディスク同時故障に耐えられる。
  • 👍 大容量ディスク環境でのリビルド中のリスクを低減。

デメリット

  • 👎 パリティ計算の負荷が大きく、特に書き込み性能がRAID 5より低下しやすい。
  • 👎 使用可能なディスク容量がRAID 5よりも少なくなる(ディスク2台分がパリティ用)。
  • 👎 最低4台のディスクが必要で、コストが高くなる。

✨ RAID 10 (RAID 1+0): ミラーリング + ストライピング

RAID 10 ミラーリングとストライピングの組み合わせの仕組みを示す図

特徴

  • RAID 1(ミラーリング)のセットを複数用意し、それらをRAID 0(ストライピング)でまとめた構成。
  • 最低4台のディスクが必要(2台1組のミラーセットを2組以上)。
  • RAID 0の高速性とRAID 1の高い冗長性を兼ね備える。
  • 同一ミラーセット内のディスクが2台同時に故障しない限り、データは保護される。
  • 使用可能な容量は、構成ディスクの総容量の半分になる。

メリット

  • 👍 非常に高速な読み書きパフォーマンス。
  • 👍 高いデータ保護性能。
  • 👍 ディスク故障時のリビルドが比較的速い(ミラーペア単位での処理となるため)。

デメリット

  • 👎 使用可能な容量が物理ディスク容量の半分になるため、容量効率が悪い。
  • 👎 構成に必要なディスク台数が多く、コストが非常に高くなる。

🏗️ RAID 50/60: RAID 5/6のストライピング

RAID 50 RAID 5セットのストライピングの仕組みを示す図

特徴

  • RAID 50 (RAID 5+0): 複数のRAID 5セットをRAID 0でストライピングしたもの。 最低6台のディスクが必要(例:3台構成のRAID 5を2セット)。 RAID 5の冗長性を持ちつつ、RAID 0によって全体のパフォーマンスを向上させる。 各RAID 5セット内で1台ずつのディスク故障に対応可能。
  • RAID 60 (RAID 6+0): 複数のRAID 6セットをRAID 0でストライピングしたもの。 最低8台のディスクが必要(例:4台構成のRAID 6を2セット)。 RAID 6の高い冗長性を持ちつつ、RAID 0によって全体のパフォーマンスを向上させる。 各RAID 6セット内で2台ずつのディスク故障に対応可能。

最適な用途

大容量かつ高性能、高信頼性が求められるビデオ編集サーバー、大規模データベース、バックアップシステムなど、非常に要求の厳しい環境。

メリット

  • 👍 RAID 5やRAID 6単体よりも高いパフォーマンス(特にRAID 50の書き込み性能改善)。
  • 👍 高い冗長性と耐障害性。
  • 👍 リビルド時間の影響範囲を限定できる(故障したディスクが含まれるRAID 5/6セットのみリビルド)。

デメリット

  • 👎 構成が複雑で、非常に多くのディスクが必要となり高コスト。
  • 👎 容量効率はRAID 5/6よりも低下する(RAID 0の部分で冗長性がないため)。

RAID選定で失敗しないためのポイント

最適なRAIDレベルを選ぶためには、以下の要素を総合的に考慮することが重要です。

  1. 🎯 データの重要度と許容できるリスク: どの程度のデータ保護が必要ですか? データ損失は絶対に避けたいのか、ある程度のリスクは許容できるのか。
  2. ⏱️ 必要なパフォーマンス: 読み書き速度はどれくらい重要ですか? 特に高速なアクセスが必要な用途か、標準的な速度で十分か。
  3. 📦 必要なストレージ容量と容量効率: 実際に利用可能な容量はどれくらい必要ですか? 予算内で最大限の容量を確保したいか、冗長性のために容量効率の低下を許容できるか。
  4. 💰 予算とコスト: 導入コスト(ディスクの本数、RAIDコントローラーなど)と運用コストをどの程度まで許容できますか?
  5. 📈 将来の拡張性: 将来的に容量を増設する可能性があるか、その際のRAID構成の変更は容易か。

これらの点を踏まえ、ご自身のニーズに最も合ったRAIDレベルを選択しましょう。

まとめ:最適なRAIDを選んでデータを賢く管理

RAIDは、データの安全性とストレージ性能を高めるための強力な技術ですが、各レベルには一長一短があります。この記事で解説した特徴を理解し、ご自身の利用目的、データの重要性、予算などを総合的に比較検討することが、最適なRAID構成を選ぶ上で非常に重要です。

  • 🚀 速度最優先なら「RAID 0」(ただしバックアップは必須)
  • 🛡️ 重要なデータの保護なら「RAID 1」(小規模向け)
  • ⚖️ 速度・容量・信頼性のバランスなら「RAID 5」(中規模向け)
  • 💪 より高い信頼性が必要なら「RAID 6」(大規模・重要データ向け)
  • ✨ 高性能と高信頼性を両立したいなら「RAID 10」(コストは高いが効果も大)
  • 🏗️ 超大規模で最高の性能と冗長性なら「RAID 50/60」(専門的な用途向け)

この記事が、あなたのRAID選びの一助となれば幸いです。最適なストレージ環境を構築し、大切なデータを安全かつ効率的に活用しましょう!



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